『おかあさんがつくったアレルギーっ子のレシピ―お弁当―』

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おかあさんがつくったアレルギーっ子のレシピ―お弁当―
おかあさんがつくったアレルギーっ子のレシピ〈お弁当〉 (おかあさんがつくったアレルギーっ子のレシピ)
著者: 食物アレルギーの子を持つ親の会
出版社: 日本放送出版協会
発行年月: 1996年02月
ISBN:9784140331545
本体価格 1,165円 (税込 1,223 円)

【Azusaの食い道楽記 レシピ&育児本】

 出産時、同部屋の先輩お母さんに聞いた話。
 一番上の子の同級生に、卵ダメ・小麦ダメ・牛乳ダメ、と三拍子揃ったお子さんがいたそうな。
 幼稚園まではお弁当対応できていたんだけど、小学校ともなると、必然的に給食になってしまう。でも給食って、栄養の為に卵・小麦・牛乳は一通り使う事が多いから、そうなるとこの子にとっては毎食毎食アレルゲン。じんましんで済めばいいけど下手したらアナフィラキシーショックと戦いながらの小学校生活になってしまう。でも、だからといって毎食クラスで一人お弁当で別メニュー、というのは、やっぱり周りの子からすれば「あいつ変だよな。毎日好きなものばっか食べてずるいよな」とハブられる原因にもなってしまう。

 そこで、その子のお母さんが大活躍。

 栄養士でもあるお母さん、給食の献立表に目を通し、その日その日の給食にそっくりな、でも、その子が食べられるものだけで作られた、手作り「給食」を毎日毎日給食室に届けていたそうな。

 お話してくださった先輩お母さん、一度その「給食」を見た事があるのだけれども、とても除去食とは思えない、見た目がほぼそっくりの、ちゃんとしたメニューだったそうでして。

 いやあ、その話聞いて「すごいなあ」と思うと同時に思いましたさ。
「毎日弁当ならまだしも、給食にそっくりメニューを、しかも毎日お届けだなんて、絶対真似は出来ないから、離乳食は出来る限り慎重にしていかないとなあ」

 まぁ世の中には「うちの子、ご飯に他のものがのせてあると嫌がって食べないザマスから、海苔弁なんぞ絶対出すんじゃないザマス」と保育園に怒鳴り込んでくる1歳児ママだっているそうだけどねぇ。(アレルギーならいざ知らず、それって単なる好き嫌いじゃあ……)



 そんなこんなで、牛乳・卵を1歳ギリギリまで除去した状態で離乳食を進めた結果、今やなんでもモリモリ喰らう(食べるなんて生やさしいものでは決してない)1歳半超え女児のママとなった私がいるわけですが。
……まぁうちの場合は、私も旦那も食物アレルギーなかったから、本当に食物アレルギー持ちのお子さんからすると断然ハードルは低かったけどね。

 でも、そういう話を前もって聞いていたからこそ、低アレルゲン料理というのにとても関心を持ったのは事実。
 何より、普通のお弁当より薄味で野菜中心でも、立派に「お弁当」として使えるのはいいなあ、と思ったりするので。
 普段のレシピの拡充に使えるのは言うに及ばず、上手く回せばメタボ予備軍の旦那のお弁当用にも使い回せて一石二鳥だしね♪
 それに、一般の子供用お弁当レシピって、残さず食べて貰うためにと、ケチャップベタベタ、ソースベタベタ、メインは肉、もしくはサンドイッチとか変わりおむすび弁当ばかり、というのが多いから、余計にそう思うのかもしれないけどね。

 でも、この本を見て、それまでの、「ただ興味がある」という気安い気持ちが一気にぶっ飛んだ。
 ただの除去食お弁当、というだけじゃなくて、見た目まで、普通の子供用お弁当として、一般のお弁当に見劣りしない色鮮やかさとバリエーションを持っている、というのが何よりすごい。
 さすがにキャラ弁は難しそうだけど、ゆで卵まで魚&帆立のすり身とかぼちゃで再現、という辺りで本当に恐れ入った。
 ここまでやり抜くには、アレルギーを憂い、アレルギー持ちでも普通の子と遜色なく集団生活が送れるようにと、深く心を砕いているお母さん達の愛が溢れていると思うの。

 自分、ここまでの事してやれるかなー。
 そうふり返ったら、本当に怖くなった。

 愛はいくらでもおかずに詰め込んでやれるけど、子供自身の体と子供の集団生活に対するメンタル面とを、同時にフォローしてやれるかっていうと、自分の今のスキルと知識を考えたら正直疑問。……否、疑問に思うまでもなく無理。
 しかもそれを毎日? それが私に耐えられるか???

 今でこそ、ネットで丹念に探せば、かなり容易にこの手のレシピや知識が手に入るけど、この本の発行年(1996年)以前って、そういった情報網やレシピの積み重ねはお母さん達の横の繋がりただ一つだけ。アレルギー自体への理解も低い時代だったから、ここまでのものを作り上げるのには、並大抵の努力じゃ出来なかったはずだ。
 何を食べてもブツブツが出来てしまって苦しむ我が子を目の前に、こちらも泣きじゃくりたい気持ちを必死にこらえて、なんとか食べられるものを、なんとか栄養をつけられるものを、と孤独に戦い続けてきたお母さんたちの姿が、気持ちが、突き刺さってくるかのようだ。

 そんな、涙と汗の結晶であるこの本を前に、子育てというのは本当に重い、大事な仕事なんだなあ、と改めて襟を正す思いがします。

 頑張ろう、私。
 アレルギーに苦しむ子たちの事を思えば、泣き言なんて言ってられない。


ちなみにご紹介。

おでびびはうす

 アレルギーに関しては、私はメインでこちらのサイトで勉強させていただきました。かなり細かいところまで勉強されているので、これから離乳食の方、食物アレルギーで苦しむお子様をお持ちの方には、是非とも見てもらいたいサイトです。

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